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TTS対応電子出版物制作ガイドライン
TTS対応電子出版物制作ガイドラインは、出版社、電子出版制作者が大きな負担なくTTS対応電子出版物を制作できるようにするために必要な項目を整理・体系化したものです。
目的 | 出版社、電子出版制作者が大きな負担なくTTS対応電子出版物を制作できるようにするため、TTSに必要な項目を整理・体系化する |
---|---|
利用対象者 | 著作者、出版社、印刷会社、配信事業者、機器・アプリケーションメーカー等 |
内容 | TTSエンジンの機能やレイアウト等、以下に示す5つの分野における基本方針を策定した |
以下に、TTS対応電子出版物制作ガイドラインの一部抜粋を示します。
音声化要点 | 音声読上げ対応の基本方針 | 個別 対応 |
対応要請レベル | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
著 | 出 | 音 | 利 | ||||
電子 出版 環境 |
TTS対応電子出版の制作 | 著作者と出版者との間でTTS対応電子書籍を制作する契約を締結する。 | ○ | ○ | ○ | — | — |
TTS用データ | 音声化に利用できる(音声読上げ可能な)データを用意する。 | ○ | ○ | ◎ | — | — | |
TTS用データの受け渡し | 電子書籍リーダーはTTSエンジンに音声読上げ可能なTTS用データを受け渡す。 | ○ | — | — | ◎ | — | |
TTSエンジン機能 | 読上げ速度 | 読上げ速度は、1.0~1.2倍速を基準とし、任意に選択可能とする。 | — | — | — | ◎ | △ |
声の種類 | 音声化時の声の種類は、任意に選択可能とする。 | — | — | — | ○ | △ | |
記号読み | 括弧、鍵括弧を含めた記号は、音声化の有無を選択可能とする。 | — | — | — | ◎ | △ | |
抑揚表現 | 自然に聴くことが出来る程度の抑揚の有無は、選択可能とする。 | — | — | — | ○ | △ | |
強調記号 | 強調処理として、前後に間を空けるか、声の種類を変える等、任意で選択可能とする。 | — | — | — | ○ | △ | |
間の設定 | 間の間隔の秒数は任意で選択可能とする。 | — | — | — | ◎ | △ | |
レイアウト | 改行/字下げ | 改行及び字下げは、文章の変わり目とみなして間を開ける。長さは任意で選択可能とする。 | — | — | ◎ | ◎ | △ |
文字 | 読み基本 | ルビの付記がない漢字は常用漢字表の範囲で音声化する(※1)。 | — | — | — | ◎ | — |
外字/異体字 | ルビで対応するか、常用漢字で代用する。異体字については親字で代用する。 | ◎ | ◎ | ◎ | — | — | |
感嘆符/疑問符 | 規定項目の直前の文書(最終文字ではない)を強調する。 | — | — | — | ○ | △ | |
括弧 | デフォルトでは、括弧、鍵括弧関係は音声化しない。選択により発音可とする。 | — | — | — | ◎ | △ | |
記号読み | 感嘆符、括弧、鍵括弧以外の記号は、音声化する(※1)。 | — | — | — | ◎ | △ | |
ハイフン/ダッシュ/点線 | 規定項目を発音せず、間を開ける、もしくは規定項目と分かるように音声化する。 | — | — | — | ◎ | △ | |
ルビ (読み指定) |
ルビ指定 | 読みを指定する場合は、必ずルビを振る。ルビがある場合は、ルビを優先して音声化することを選択可能とする。 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | △ |
傍点(注点) | 傍点(下線などの注点としての表記)区間を強調処理として定義し、音声化する。 | ○ | ○ | ○ | ○ | △ | |
踊り字 | 常用漢字の範囲で音声化する(※1)。 | △ | ○ | ○ | ○ | — |
【凡例】
個別:個別の音声読上げ対応が必要なもの、基本:個別な対応が不要なもの
著:著作者、出:出版者(編集プロダクションも含む)、音:TTSエンジンの開発者及び電子書籍リーダーの開発者、利:利用者
◎:絶対必要とされる項目、○:十分考慮されるべき項目、△:選択的に追加してもよい項目、×:絶対禁止とされる項目、●:十分な検討なしで選択すべきではない項目
※1 TTSエンジンが形態素解析した結果で音声化する。